
クリミアは1991年の独立以来ウクライナに属していましたが、2014年に起きたクリミア危機に乗じ、ロシアが自国に編入したと主張し続けているという土地です。日本を含む国際社会の多くが、「ロシアのクリミア併合はウクライナ憲法に違反している」というウクライナ側の主張を支持しているのですが、iPhoneやMacなどで独自の地図アプリを展開しているAppleが、自社製の地図アプリ上でクリミアをロシアの領土として表示していると複数メディアに報じられています。
Apple agrees to show Crimea as part of Russia on all its apps ? Russian MP - Society & Culture - TASS
https://tass.com/society/1093403
Apple alters Maps and Weather to show Crimea as a Russian territory - The Verge
https://www.theverge.com/2019/11/27/20985762/apple-maps-weather-apps-crimea-russia-territory
Appleがプリインストールされているマップアプリと天気アプリという2つのアプリ上で、クリミアをロシア領土として表示していることを最初に報じたのはBBC Newsでした。
天気アプリでクリミアの地名である「Simferopol」と入力すると、「Russia」という文字が出てきている通り、ロシア国内のクリミアという地域にある土地として分類されていることがわかります。

マップアプリ上では、ウクライナとの国境がハッキリと赤線で記されているのに対して、ロシアとの国境は存在しません。

ロシア議会の州下院は「ロシアは港湾都市のセヴァストポリ(Sevastopol)のみ別の地域として扱います」という声明を出しており、Appleのマップアプリでもセヴァストポリと他の地域の間に国境線が引かれているのが確認できます。
BBC Newsが調査したところ、ロシア版のApp Storeを利用しているiOS端末の場合、マップアプリや天気アプリでクリミアがロシア領土として表示されるようです。なお、Appleはロシアの州下院からクリミアの表示が不正確であると指摘を受け、数カ月間にわたってロシア側と協議を続けていたことが明らかになっています。
Appleは当初、クリミアをロシアの領土でもウクライナの領土でもない未定義の土地として表示することを示唆していました。しかし、クリミアをウクライナの領土として表示することはロシアの法律の下では違法であるとロシア側は主張していた模様。その後、ロシア議会のセキュリティおよび腐敗防止委員会で議長を務めるVasily Piskaryov氏は、マップアプリや天気アプリでクリミアがロシア領土として表示されるようになったことについて、「Appleがロシア憲法を遵守してくれた」とコメント。
さらに、Piskaryov氏は「表示が戻ることはありません。Appleとの協議は終わりました。我々は望んでいたものすべてを受け取りました」と述べています。なお、記事作成時点ではApple側はBBC Newsの問い合わせに返答していません。
世界中で広く利用されているGoogleマップの場合、クリミアにはロシアの領土なのかウクライナの領土なのかは明確に記されていません。ただし、クリミアの地名はウクライナ語ではなくロシア語で記されています。
日本だけでなくEUやアメリカを含む多くの国がロシアのクリミア併合を認めていません。クリミアを失ったことはウクライナにとっては大きな損失で、ウクライナおよび西側諸国はロシアが軍隊を派遣してクリミアの分離主義者をたきつけたことを非難しています。
この記事のタイトルとURLをコピーする
ビジネス - 最新 - Google ニュース
November 28, 2019 at 08:15AM
https://ift.tt/2DlTrBR
Appleはロシアが強引に併合したクリミアをロシア領土と地図上で表示している - GIGAZINE
ビジネス - 最新 - Google ニュース
https://ift.tt/2Q4ENIK
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update
Bagikan Berita Ini
0 Response to "Appleはロシアが強引に併合したクリミアをロシア領土と地図上で表示している - GIGAZINE"
Post a Comment