【AFP＝時事】国際通貨基金（IMF）は14日、最新の世界経済見通しを公表し、新型コロナウイルスのパンデミック（世界的な大流行）により世界経済は1930年代の世界大恐慌（Great Depression）以来最悪の景気後退に陥るとの見解を示した。IMFは2020年の成長率がマイナス3％となるとの予測を示した上で、危機はさらに悪化する恐れがあるとも警告した。
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最新の世界経済見通しを公表したIMFのチーフエコノミスト、ギタ・ゴピナート（Gita Gopinath）氏は記者団に対し、景気後退により世界で9兆ドル（約965兆円）が失われる見通しだと述べた。
IMFの見通しによると、世界がウイルスの封じ込めに成功し経済活動を再開させられれば、21年の世界の成長率はプラス5.8％まで回復する。しかしIMFは、刻々と変化を続ける状況下で正確な見通しを立てることの難しさも認めた。
IMFは見通しの中で、「パンデミックと封鎖措置が長期化する（中略）、あるいは事業の閉鎖や失業の拡大により広範囲にわたり影響が残る場合」、経済成長見通しが「さらに悪化する可能性があり、その可能性が高いようだ」と警告した。
今年、景気後退を免れる国は新型ウイルスが発生した中国と、インドの2国のみ。それでも両国の成長率はそれぞれ1.2％と1.9％とわずかにとどまる見通し。米経済の成長率は2020年にマイナス5.9％となるものの、2021年にはプラス4.7％に転じると見込まれている。【翻訳編集】 AFPBB News
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