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Amazonが北米で7.5万人追加採用、宅配の遅延解消狙い - 日本経済新聞

アマゾンは食料品宅配サービスの需要増などに対応するため7.5万人の追加採用を決めた(カリフォルニア州の小売店舗)=ロイター

アマゾンは食料品宅配サービスの需要増などに対応するため7.5万人の追加採用を決めた(カリフォルニア州の小売店舗)=ロイター

【シリコンバレー=白石武志】米ネット通販最大手のアマゾン・ドット・コムは13日、北米の物流施設や小売店などで7万5000人を追加採用すると発表した。同社は3月中旬に表明した約10万人の採用計画について、すでに目標を達成したことも明らかにした。需要の急増で食料品宅配など一部のサービスでは利用者数の制限を余儀なくされており、人員増によってサービス品質を改善する。

新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるため、米国では全国規模の外出制限がかかっている。生活必需品などのネット通販需要が急増し、一部のサービスで配達遅延などが生じたことから、アマゾンは3月中旬から1カ月弱で約10万人を新たに採用して物流施設などで働く従業員の数を増やしてきた。

アマゾンは2019年末時点で、全世界で約80万人を雇用していた。

採用増に伴って物流処理能力は向上しつつあり、アマゾンは同日、3月中旬から米国の物流施設などで実施していた商品の入荷制限を解除する方針を明らかにした。現在は生活必需品や医療用品の入荷を優先し、その他の嗜好品などについては新規の入荷を一時停止している。数量は限定しつつも、週内にはほとんどの取引先が物流施設への商品の入荷を再開できるようになるという。

ただ、傘下の食品スーパー「ホールフーズ・マーケット」などで手掛けている食料品の宅配サービスについてはなお人員不足が続いているもようだ。アマゾンは過去数週間で宅配サービスの注文処理能力を60%超増やしたとしているが、現在は利用者数を一時的に絞っている。同社では外出が難しい高齢者らのニーズを優先するため、できるだけ近隣の店舗で買い物するよう消費者に呼びかけている。

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