調査・文=矢野清嗣
ベニマルの強さは「販売力」か2020年11月現在、ヨークベニマルは茨城県に42店舗を展開している。これら42店舗は「日立・ひたちなか地区」「水戸・笠間地区」「石岡・つくば地区」と大きく3ブロックに分けられて運営されている。本稿では、茨城3ブロックの最南、首都圏に最も近い「石岡・つくば地区」にある18店舗の売場を調査し、ヨークベニマルの「南下政策」の実態に迫っていく。(調査期間:10月25日~11月9日)
エリア共通のチラシを配布個店の販促も実施
今回、調査対象とした茨城県内18店舗のうち、「ヨークベニマル坂東店」(坂東市:以下、屋号は省略)、「守谷店」(守谷市)、「つくば竹園店」(つくば市)、「結城四ツ京店」(結城市)、「取手戸頭店」(取手市)の5店舗は自社開発のショッピングセンター(SC)「ヨークタウン」の核店舗である。「千代田モール店」(かすみがうら市)、「石岡店」(石岡市)、「石岡西店」(同)はSCへのテナント出店で、そのほかもドラッグストアやホームセンターといった他業態との共同出店となっており、ヨークベニマル単独での出店はなかった。
同地区の中で旧スーパーカドヤ(ヨークベニマルが2005年に完全子会社化、07年に吸収合併)の店舗は「千代田モール店」、「土浦真鍋店」(土浦市)、「美浦店」(稲敷郡)、「八郷店」(石岡市)、「谷田部店」(つくば市)、「豊里店」(同)の6店舗。現在は全店がヨークベニマルに転換されているものの、調査ではカドヤ時代の雰囲気が多少残っている店も見受けられた。
石岡・つくば地区の18店舗では共同のチラシ販促を実施しており、一部店舗を除いて催事も統一していた。さらに「取手戸頭店」と「守谷店」、「土浦真鍋店」と「土浦生田町店」(土浦市)は、それぞれ2店舗共通のチラシを配布するなどの近隣店舗間の連携も見られた。また、「美浦店」は独自のチラシを配布するなど個店の自主販促も認められているようだ。
「販売力」を支えるさまざまな販促ツール
今回の調査で見えてきたのは、ヨークベニマルの売る力、「販売力」の強さだ。
10月下旬、調査のために店を訪ねると、売場は
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November 26, 2020 at 03:50AM
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