東松島市、市民満足度調査 観光やイベントに期待 防災強化望む声も - 株式会社河北新報社

東松島市、市民満足度調査　観光やイベントに期待　防災強化望む声も

　東松島市がこのほど実施した２０１９年度市民満足度調査で、市民は観光やイベントに期待していることが分かった。東日本大震災を踏まえ安全安心のまちづくりを望む意見も多く、市は調査結果を市総合計画など市政運営に反映させながら市民協働のまちづくりを進める考えだ。

　調査は毎年実施。今回は調査項目を変更しており、市は「前回と単純比較はできないが、市民の意識を十分把握できた。観光を軸とした交流人口拡大、防災体制の充実を強く推進していく」とした。

　調査は住民基本台帳から無作為抽出した１８歳以上の１５００人を対象に昨年７月に実施。５２３人から回答があり、回収率は３４．９％だった。項目は暮らしや産業、教育、健康・福祉、交通など１５政策の２９事業を設定。点数制で順位を決めた。

　満足度で最も高かったのが「絆を育む観光が盛んなまち・観光まちづくりの促進」で２７３点。航空自衛隊松島基地の航空祭、前年度の宮城オルレ奥松島コース開設といった取り組みが功を奏している。

　２位には「誰もがいきいきと学習し活動できるまち・健康で誰もが楽しめるスポーツ環境づくり」が２５３点で入った。県都市公園矢本海浜緑地内の県内最大規模のパークゴルフ場の開設や、震災で被災した奥松島運動公園の復旧促進が高く評価された。

　震災などの災害経験を踏まえ「人々が互いに支え合う安全で安心なまち・防災体制のさらなる強化」が２３５点で３位。市内全域に７７の自主防災組織を設置し、官民一体で防災力を高める一方、防災教育の普及や防災リーダー育成講習といったソフト面の充実が市民に受け入れられている。

　一方で「にぎわいのある商業拠点の形成」（２９位）や「住み心地の良い住環境（航空機騒音に関するもの）」（２８位）は満足度が低かった。

　こうした中で１４施策・２７事業の重要度についても調査し、「地域全体の支え合いの中で誰もが住み続けられるまち・安心して生活できる環境づくり」が５１０点でトップとなった。ＳＤＧｓ未来都市の選定を受け、持続可能なまちづくりに対する市民の関心の高さも示した格好だ。

　２位は、４１３点を集めた「次世代を担う人材を育成するまち・子どもたちの可能性を伸ばす学校教育の推進」。児童生徒の学力低下が懸念される中、教育の充実を求める市民が多かった。

　公共交通機関が乏しい地域事情を反映し「便利な交通環境があるまち・公共交通機関の利便性向上」が４０３点で３位だった。

　半面、「市民の芸術・文化活動の充実」（２７位）や「地域間・国内外の交流促進」（２６位）は重要度が低い結果となった。

　市は現在、第２次総合計画を展開しており、調査に当たった復興政策部は「結果をしっかりと捉え、効率的な計画推進や、行政サービス向上につなげたい」としている。

※東松島市市民満足度調査（市民アンケート） - 東松島市
https://www.city.higashimatsushima.miyagi.jp/index.cfm/16,0,32,html

2020年01月18日土曜日

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