クレディ・スイス・グループは7日、ティージャン・ティアム最高経営責任者(CEO)を更迭し、トマス・ゴットシュタイン氏が後任に就く人事を発表した。ウルス・ローナー会長は、スキャンダルで傷ついた評判を修復するためだと説明した。
英米の大株主がティアム氏への支持を表明していたにもかかわらず、取締役会が決定を下した。この発表後にインタビューに応じたローナー会長は「関係者全員の間で信用と信頼、評判が低下していた」と発言。この打撃は税引き前利益の4割を稼ぐスイスで特に顕著だったため、対処が「極めて重要になった」と述べた。
ゴットシュタイン氏(55)は同行に在籍20年のベテランでスイス部門を率いている。発表によるとまた、2021年4月の任期満了までの続投について取締役会の全会一致の支持を得ている。ティアム氏(57)は13日の19年10-12月(第4四半期)決算発表後に退任するという。
クレディ・スイスでは幹部内偵スキャンダルなどを受けてCEOと会長の対立が表面化。内部調査はティアム氏が問題に関与していなかったと結論付けたものの、昨年12月に新たな内偵疑惑も浮上し、同行幹部の文化に疑いの目が向けられていた。ローナー会長は新疑惑が「状況を悪化させた」とし、「複数回の事例があった」ことが明らかになったと語った。
ハリス・アソシエイツなど複数の大株主はティアム氏を支持し、ローナー会長に対して自ら辞任するか、ティアム氏を支えるよう促していた。だが事情に詳しい関係者によると、会長はカタール政府系ファンド(SWF)などその他株主の支持を舞台裏で取り付けていた。
ハリス・アソシエイツのデービッド・ヘロー最高投資責任者(CIO)はCEO交代の発表後、あらためてローナー会長の辞任を求め、投資価値を守るため「あらゆる選択肢を検討する」と言明。反会長派の他の株主とも話したと付け加えた。
原題: Credit Suisse CEO Ousted After Chairman Cites Loss of Trust (1)(抜粋)
Credit Suisse’s Top Investor Wants Chairman to Follow CEO Out
(ローナー会長やハリス・アソシエイツのコメントを加えて更新します)
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February 07, 2020 at 01:40PM
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