サウジアラビアのリヤドで開かれた主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が23日、閉幕した。採択した共同声明では、新型コロナウイルスによる肺炎の流行について世界規模のリスクだとの危機感を共有した上で、「リスクに対処するためのさらなる行動をとる用意がある」と明記した。ただ、当事国の中国は事実上欠席し、議論は深まらなかったとみられる。根深い米中対立の構図も影を落とし、ショックに対処する国際協調への足並みもそろっていない。
共同声明ではまた、新型肺炎の流行を含めた「リスク監視を強化する」とした。さらに、こうした成長を押し下げるリスクから世界経済を守るために「全ての利用可能な政策手段を用いる」ことも強調した。
開幕直後には、国際通貨基金(IMF)が今年の中国の成長率予想を1月時点から0・4ポイント低い前年比5・6%に引き下げた。IMFのゲオルギエバ専務理事は閉幕後の声明で「V字回復を望むが、より厳しい逆境に備えた方が賢明だ」と指摘した。
市場の見通しからすると、下方修正されたIMFの予想でさえ楽観的だ。中国指導部は積極的な財政・金融政策で景気を下支えする構えだが、感染がおさまらなければ正常な経済活動への復帰もおぼつかない。15日時点で2億人以上の出稼ぎ労働者が、春節を過ごした郷里に足止めされたままだ。
今回のG20で、中国は本来参加すべき財務相や中央銀行総裁が欠席し、駐サウジアラビア大使の参加にとどめた。麻生太郎財務相は23日の閉幕後の会見で、「中国の話に関しては、今いる人(駐サウジ大使)に聞いてもしょうがない。分かっている人が来ていない」と述べ、具体的な対応策の議論まで至らなかったことをにじませた。
一方、危機管理で主導的な役割を期待される米国は、トランプ大統領が「習近平(シーチンピン)国家主席の力強い指導の下、対策は非常にうまくいく」(7日のツイート)などと楽観的な認識を示し続けてきた。11月の大統領選を見すえるトランプ氏にとっては、消費者心理を冷やしたくない思惑が働く。
米中の対立も協調の足を引っ張る懸念がある。ポンペオ米国務長官は18日の会見で中国に「透明性を高める」よう求め「(国外の)専門家が中国に入るのに時間がかかりすぎた」と批判。対する中国の王毅(ワンイー)外相は14日、外国メディアの取材に、米国が中国滞在歴のある外国人の入国を制限していることの再考を求め、不信感をにじませている。
今回は、巨大IT企業を念頭に置いた新しい国際的なデジタル課税のルールづくりや、民間や各国の中央銀行が研究や発行を検討している「デジタル通貨」についても話し合った。デジタル課税については、経済協力開発機構(OECD)がとりまとめ、1月に大枠で合意した内容についてG20として承認した。(リヤド=岩沢志気、青山直篤、北京=福田直之)
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February 23, 2020 at 08:50PM
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