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北海道寿都町、「核のごみ」調査に応募検討 - 日本経済新聞

幌延深地層研究センター(北海道幌延町)では10年の研究期間延長が町を二分する議論となった

幌延深地層研究センター(北海道幌延町)では10年の研究期間延長が町を二分する議論となった

北海道寿都町が原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)最終処分場誘致に向け、第1段階となる文献調査への応募を検討していることが13日分かった。2017年に経済産業省が処分場候補地になり得る地域を色分けした「科学的特性マップ」を公表後、文献調査の検討を明らかにした自治体は初めて。

国内にまだない最終処分場をめぐっては、2007年に高知県東洋町長が文献調査に応募したが、町民らの反対を受け撤回している。16年には佐賀県玄海町が前向きな姿勢を示したが、17年の適地調査で外れていた。

寿都町は日本海側の漁業が主産業の町で、人口は3000人を割り込む。風力発電が稼ぎ頭で、年間の売電収入は平均7.5億円と町税収入(2億円強)を上回る。町は月内に町民向けの意見交換会を開き、9月にも応募するかを決める。

最終処分場の選定までには約20年をかけて3段階の法定調査があり、処分場の建設にはさらに時間がかかる。第1段階の文献調査は地質図を用い、活断層の有無や土地の浸食状況を確認する。調査を受け入れた自治体には年間で10億円程度の交付金が支払われる。

経産省の科学的特性マップでは、核のごみを一時保管する青森県六ケ所村の施設から船で運びやすい沿岸部を有望地域として示している。11年の東京電力の福島第1原発事故後に強まった住民の反対を見越し、これまで誘致に名乗りを上げる自治体はなかった。

北海道は条例で核のごみを持ち込ませないことを定めており、寿都町を待つハードルも高い。日本原子力開発機構が使用済み核燃料の処分法を研究するために建設した「幌延深地層研究センター」(幌延町)では、10年の研究期間延長が町を二分する議論となった。

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August 13, 2020 at 09:30AM
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