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菜食料理家・野本さん レシピ本出版 - MGプレス

食べたい物をおいしく食べる

「日々のご飯の見直しは、人生の見直しだった」。そう話すのは菜食料理家・野本弥生さん(56、安曇野市穂高有明)。レシピ本「ご自愛レシピ心・体においしくわたしを救ける一汁一飯」が今月、WAVE出版社(東京)から出版された。
20~30代の頃、東京で会社員として猛烈に働き、体を壊した。菜食料理に出合った安曇野の地を森林療法の滞在先に選び、少しずつ健康を取り戻した。「食」の大切さを実感して調理の仕事を始め、今は菜食料理家として全国を飛び回って料理教室を開いている。
旬の食べ物はパワーがあり、穀物や野菜は消化が良い。「特に40代以上の女性に、たまには自分のために丁寧に、好きな物を作って味わう幸せを感じてほしい」と言う野本さん。自宅を訪ねて食への思いを聞いた。

野菜で元気回復 作るのも楽しく

さいたま市出身の野本弥生さんは、会社で忙しく仕事をしていた20代の頃から、安曇野が好きで年に数回訪れていた。その時たまたま泊まった宿が、玄米菜食を提供する「穂高養生園」(穂高有明)だった。出された食事で野菜のおいしさや、質の良い料理で体の調子が良くなることを実感した。
30代で体調を崩し、休職した時に穂高養生園を思い出した。宿を手伝うボランティアに参加しながら、体が喜ぶ食べ物を選んで生活し、少しずつ元気を回復させた。料理が楽しくなり、自分を見つめ直した。「ここの仕事をしよう」と会社を退職。養生園のスタッフとなり、調理担当として15年働いた。
「私が食べるなら」と、客の目線を大切にしてメニューを考えた。「何を使ってどんなふうに作ったか、ほんの数分の説明が喜ばれた。おいしさもアップしたみたい」
養生園は首都圏からの客が多く、冬季休みで埼玉県の実家で過ごしている時に声をかけられ、菜食料理教室を始めた。
10年前からは、日常を離れて自分の心と体の声に耳を傾ける「リトリート」を企画。安曇野、静岡県、鹿児島県、タイ…と国内外に出かけ、その土地の野菜を使った料理を提供しながら、参加者が「自分の中の良いあんばい」を探す手伝いをしている。
2020年、コロナの影響を受けて穂高養生園を退職。料理家として本格的に活動を始めた。昨年冬、料理教室に参加したWAVE出版社の人から声がかかり、レシピ本を出すことになった。

「私のごはん」思い込め本に

本は「基本のレシピ」、暑い日、寒い日などに体に良い「気候に合ったレシピ」、香りや彩りを意識した、少し手の込んだごちそうの一汁一飯「五感をそそるレシピ」の3章構成。
「私のごはん」を基本コンセプトに、「玉ねぎたっぷりスープ+ニラあんけごはん」「ごぼうショウガごはん+長芋とろとろ味噌(みそ)汁」など、「なるべく少ない調味料と手順で、多くの人に実際作って食べてもらいたい」との思いを込めた。
「肩に力を入れなくても、冷水に昆布と干し椎茸(しいたけ)を入れるだけでおいしいだしになる」「自家製ソースの作り方」など、ご飯をおいしくする「一手間」も紹介している。
野本さんは「肉や魚を食べないということではなく、食べたい物をおいしく食べるのが一番」「ご飯と野菜だけでもおいしいし、冷えがなくなり体が軽くなる。『おいしいは、幸せ』だということを伝えたい」と話す。
レシピ本は書店やインターネットで購入できる。1650円(税別)。料理教室などの予定は、インスタグラム=こちら=で発信している。

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