PROFILE
鳥羽 周作
sio/シズる代表取締役
Jリーグの練習生、小学校の教員を経て、31歳で料理の世界へ。2018年に「sio」を代々木上原にオープンし、ミシュランガイド東京 2020から3年連続一つ星を獲得。現在は「sio」の他に、「Hotel’s」「o/sio」など、8店舗を展開。各種メディアで公開するレシピや、フードプロデュースなど、レストランの枠を超えて様々な手段で「おいしい」を届けている。モットーは『幸せの分母を増やす』。笠松さんのことは、“しょうち”と呼ぶ。
PROFILE
笠松 将
1992年愛知県生まれ。18歳で俳優を目指し上京、13年から本格的に活動をスタート。『花と雨』で映画初主演を飾り、以後映画、ドラマ、動画配信サービスなどメディアを問わずさまざまな作品に出演。近作の出演作品には、主演映画『リング・ワンダリング』や『TOKYO VICE』『ガンニバル』などがある。2023年4月スタートのNHK連続テレビ小説『らんまん』にも出演予定。鳥羽さんとは、日本テレビ「スッキリ」でご一緒して以来の仲。
鳥羽:しょうち(※鳥羽さん流の笠松さんの呼び名)は体を鍛えているんで、今回はトレーニング後にもいい、パリパリのチキンステーキと、ブロッコリーとツナのサラダをつくっていきます。トレーニング後に食うものには、余分な情報量はいらなくて、シンプルで本能的にうまいのがいいから、今回はまさにそういうものにしました。もっとおしゃれな料理もできるんですけど、トレーニングした後に華やかなものとか食いたくないじゃないですか。
笠松:シンプルなので、自分でもつくってみたいです。
鳥羽:しょうちの出ていた映画『ガンニバル』と一緒で、そぎ落としていった先に本質が集約されているという。ちょっと前に観たんだけど、『ガンニバル』は、なんかインナーマッスル強めの映画だなって(笑)。ドラマなんですけど、映画って言いたくなっちゃうんですよね(笑)。俳優さんに寄せて分かりやすい映画というものもあると思うけど、あの映画はそぎ落としつつも、脇役の人まですごい熱量がある。だから気を抜けるシーンがないっすよね。ストーリーというよりも、ああやって出てくる俳優の画力(えぢから)にしびれる映画って、最近なかったなって。ちゃんと座って集中して観たんだけど、緊張感みたいなものが映画から出ている。観てるテレビ画面を、スマホで撮影したのなんて初めてでしたから(笑)。
笠松:そう言っていただけて嬉しいです! チームのみなさんも喜んでくれると思います。
鳥羽:二つ印象的なシーンがあって、しょうちが食事の席でみんなが軽口叩いているときに、「そういうことじゃねえだろ」って怒るシーン。あとは柳楽さんの演じた大伍を狙っているように見えて…というシーン。
笠松:どちらのシーンもすごく話し合って出来上がったシーンなんです。食事のシーンは、おそらく監督も迷われていたと思います。ぼくは監督から答えが欲しいタイプなので、一緒に考えようというのはあまり得意ではなくて。いろんな話しをして、試行錯誤して撮影したシーンなのでぼくも思い入れがあります。
鳥羽:でも、そのこだわりは分かるな。おれも特につくりたい料理はなくて、どっちかっていうと求められてるものに最善を尽くす方が、クライアントワークとしては正しいと思うから。自分のやりたいものが入ってきちゃうと、純度が薄くなる気がする。
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