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認知機能を下げないお勧めの抗糖化レシピ | 百寿者に学ぶバランス健康術 | 米井嘉一 - 毎日新聞

 超高齢社会の進展に伴い、認知症の高齢者の増加が社会的課題の一つになっています。私たちヤングシニアにとって認知症予防は喫緊のテーマです。いや、もっと若い世代から「糖化ケア」を始めた方が良いでしょう。

 認知症は、脳内の神経細胞がさまざまな原因で死滅して数が減った結果、脳が萎縮して神経回路に支障をきたし、記憶や判断といった高度な脳機能(これを認知機能といいます)が低下した状態に至る病です。初期には、軽度認知障害(Mild Cognitive Impairment=MCI)といって、物忘れ、同じ質問を繰り返す、注意力が散漫になるなどの症状が表れます。進行すると日常生活や仕事に支障をきたすようになります。

 認知症予防について、これまでもさまざまな方法が提案されています。今回は、私の研究テーマである糖化ストレスの観点から、認知症予防対策に一工夫加えた「糖化ケア」を紹介します。

 ※文末に読者プレゼント(糖化ケアのための食事療法をまとめたガイドブック)もあります。

脳神経細胞はなぜ死ぬか?

 脳神経細胞はとても長寿の細胞です。誕生から死ぬまで活動を続ける細胞が大部分であると言われています。それでも、若年でも1日に数万の数が死滅し、70歳をすぎれば1日に数十万の細胞が死滅して、その数は減ってゆきます。

 死滅の原因として多いのが、細胞内への老廃物の蓄積。たんぱく質や脂質が酸化したり、糖化したりしてできた異常物質がたまってくると、細胞にとって負担となり、やがて活動にも支障をきたすのです。その次は、細胞膜の障害です。細胞の外から異物が流入し、細胞内のさまざまな小器官(ミトコンドリアや小胞体)の活動に支障をきたします。細胞膜の傷害にも酸化ストレスや糖化ストレスが関与します。酸化ストレスはフリーラジカルが過剰になる状態、糖化ストレスはアルデヒドが過剰になる状態です。

 医学の教科書には、認知症はアルツハイマー型、レビー小体型、血管性の三つに大別されるとありますが、80歳を超えた認知症患者ではこれらすべての型が混在しています。そして、すべての型の発症と進展に糖化ストレスがかかわっています。例えば、アルツハイマー型には糖化アミロイドβや糖化タウたんぱく質が、レビー小体型には糖化-シヌクレインたんぱく質が、血管性には糖化LDLコレステロールや糖化HDLコレステロール(超悪玉の可能性あり)が関与しています。これらの糖化たんぱくを作らせないことが糖化ケアのポイントです。

アルデヒドスパークを抑えるカギは「たんぱく質」

 食後に血糖値が上がっても、アルデヒドが増える人がいれば、さほど増えない…

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