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10カ月ぶりに1ドル112円台、新型肺炎で日本売りも(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

 東京外国為替市場では21日、円相場が約10カ月ぶりに1ドル=112円台に下落した。米経済が堅調でドルが買われる一方、日本経済への先行き懸念で円を売る動きが活発化。世界経済のリスク要因となった新型コロナウイルスの感染拡大も円売りに拍車をかけた。これまで有事には、安全資産とされる円が買われる「リスク回避の円買い」が一般的だったが、これが当てはまらない状況となっている。

 21日の円相場は、前日午後5時時点に比べて一時49銭安い1ドル=112円18銭まで下落。米中貿易戦争が激化する前の2019年4月25日以来の円安・ドル高水準となった。

 米国経済は、住宅着工などの指標が市場予想を上回るなど底堅く推移している。これに対して日本経済は、19年10~12月の実質国内総生産(GDP)が年率換算で前期比6・3%減の大幅なマイナス成長に陥っていたと17日に判明。消費税増税による個人消費の落ち込みが市場の想定以上に大きく、先行き懸念が強まった。

 更に新型コロナウイルスの集団感染が発生したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」を巡る日本政府の対応に、海外から疑念の目が向けられている。みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストは「『日本政府が的確に対応できないのではないか』との不信感で、海外投資家の円売りが加速している」と話す。

 外国為替市場では世界経済の先行きに不安が広がると、安全資産とされる円が買われるのが通例。19年も米中貿易戦争の先行き懸念が強まる度に円高・ドル安が進み、8月には1ドル=104円台まで円高が進んだ。ところが、世界経済の下振れリスクである新型コロナウイルスの感染が拡大しているにもかかわらず、足元では円売りが優勢となっている。

 西村康稔経済再生担当相は21日の記者会見で、足元の円安・ドル高の背景について「米国経済が堅調という『ドル買い』だ」と強調し、海外投資家が日本から資金を引き揚げる「日本売り」との見方を否定。野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストも「日本への不信感の表れだが、海外勢の見方は悲観的過ぎる。このまま円安が一方的に進むとは考えにくい」と指摘する。

 ただ、日銀の黒田東彦総裁が21日の衆院財務金融委員会で、新型コロナウイルスを巡り「アジア諸国に対する影響が非常に大きくなっている。重大な関心を持って注視し、下振れリスクについてしっかり点検していく」と警戒感をあらわにするなど、日本経済の先行き不安は小さくない。21日の東京株式市場は、円安にもかかわらず日経平均株価が小幅安となっており、神経質な相場環境が続きそうだ。【松倉佑輔、三上剛輝】

 ◇安全資産

 金融市場で相対的に安全とみなされ、世界経済の混乱時に資金が集まってくる資産。代表例は、金(ゴールド)や日米独などが発行する国債。2010年の欧州債務危機などの際には、価格変動の激しい株式市場などから逃げ出した投資マネーが流入し、価格が高騰した。

 外国為替市場で安全資産とされるのは、国内経済が安定している日本の円やスイスのフラン。日本の企業や投資家はドル建てで海外に多くの資産を持っており、世界経済が混乱した際にはこれらの資産を売って自国通貨の円に戻す取引が増えるため、円が暴落するリスクは低いとみなされている。世界経済が好調な時には、高い利回りを期待できる海外資産を購入する目的でドルが買われる。

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February 21, 2020 at 07:40PM
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